会長あいさつ


一般社団法人 日本小児はり学会
会 長  井 上  悦 子

 平成27年9月29日に開催されました日本小児はり学会平成27年度通常総会において、理事・監事の改選が行われ、惠美公二郎前会長の後任として第2代会長を拝命いたしました。日本小児はり学会創立10周年の節目の年に大役をお引き受けすることに身の引き締まる思いです。
 平成19年4月に発足しました日本小児はり学会は、平成19年11月3日に兵庫県私学会館において第1回学術集会を開催し、以来平成27年9月27日に名古屋で開催された第9回学術集会に至るまで、学術集会だけでなく、日本鍼灸師会や全日本鍼灸学会の実技講演に奔走され、小児はりの普及啓発活動と研究に邁進された前会長惠美公二郎先生のご功績や成果を継承し、日本小児はり学会のさらなる発展に、微力ではございますが全力を尽くす所存です。
 21世紀に入って皮膚の科学的基礎研究は飛躍的に進み、小児はりの施術対象である表皮が想像以上のセンサーや情報伝達機能を持ち、情報処理システムまでをも持っていることが明らかにされてきました。研究が進み、小児はりの治効メカニズムや適切な刺激方法、刺激量も科学的に解明されていくことも間近いでしょう。ひいては小児の心身の健全な発育に小児はりが果たしてきた役割をもっともっと社会にアピールし、次代を担う子どもたちの未来のために多くの子どもたちが小児はりの恩恵を受けられる機会を増やしていく必要があるでしょう。そのために学会ができることを会員のみなさまとともに考え、実現してまいりたいと思います。
 そのひとつに、小児はりを安全に有効に施術できる鍼灸師を一人でも多く全国に増やしていくことがあります。その方策として日本小児はり学会が認定する認定小児はり鍼灸師制度の創設を実現し、患者さまに安心して小児はりを受けていただくことができる鍼灸師を紹介するシステムをできるだけ早く構築したいと考えています。
 また、学会が会員のみなさまの声を反映し、より一層魅力的な学会になるよう、役員ともども努力してまいります。会員の先生方の忌憚ないご意見やアイデアをお待ちしています。
 一方、日本小児はり学会の顧問であるドイツのトーマス・ヴェルニッケ先生に代表されるように、小児はりは国内だけでなく海外でも注目され、世界中に拡がろうとしています。中国主導のISO/TC249問題で日本鍼灸の再認識とアイデンティティを迫られる日本において、小児はりは日本鍼灸の典型とも言えるものでもあります。小児はりの科学的研究を推し進め、小児はりの有用性を国内だけでなく海外にも普及させていくために、海外の小児はり実践者とのコラボレーションもさらにすすめてまいりたいと思います。
 ところで、前述しましたように本学会は平成28年に創立10周年を迎えます。平成28年9月24日、25日の2日間にわたって記念すべき第10回学術集会を姫路で開催する準備をすすめています。姫路城は法隆寺とともに日本初の世界文化遺産として登録され、その天守閣は外壁を修復し、まぶしいばかりに輝き、多くの観光客が訪れています。その天守閣のすぐそばの会場をお借りして記念式典や記念イベントを企画しています。多くの鍼灸師、学生、医療関係者、一般の方々のご参加をお待ちしています。
 最後になりましたが、今後とも会員の先生方の変わらぬご支援とご指導をお願い申し上げます。